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2024/10/24
鉄筋コンクリート造向けデッキ合成スラブ工法「e-works+RCサイノス」を開発

 日鉄建材株式会社(代表取締役社長:美濃部慎次)(以下、日鉄建材)は、これまで鉄筋コンクリート造(以下、RC造)への適用が進んでいなかったデッキ合成スラブを、RC造でも使いやすくするための技術開発を進め、この度、等厚型合成スラブ用デッキプレート「サイノスデッキ」でRC造向けの設計・施工方法の確立や耐火認定の取得を行いました。今後、設計・施工合理化ブランド「e-works+(イーワークスプラス)」のメニューに追加し、「e-works+RCサイノス」としてRC造への適用拡大を進めます。


 建築業界において技能工不足が大きな課題となっていますが、RC造の建設に欠かせない型枠工および鉄筋工も同様です。デッキ合成スラブは施工性および経済合理性に優れた工法として広く認知されていますが、その利用は鉄骨造が中心でRC造への適用は進んでいませんでした。
RC造では床と梁との応力伝達のために、デッキプレートを梁内部へ30mm以上埋込むこととしていますが、その分余計に梁幅を大きく設計する必要があり、躯体重量増や室内空間減といったデメリットが生じます。サイノスデッキは、一般的な合成スラブ用デッキプレートと異なり、その形状的特長からコンクリートとの剥離が起こりにくく、デッキプレートを梁に埋込まずに応力伝達が可能なため、梁幅が本来の設計幅のままでよく、前述のデメリットが発生しません。
また、本製品は従来品に比べてロングスパン性能に優れています。在来型枠工法に比べ支保工を大幅に削減可能で、支保工の設置・撤去作業の軽減に加えて、床型枠の撤去作業も不要なため、施工効率が大きく改善します。また、住宅(マンション)用途では天井裏空間を有効活用するため、小梁を設けない設計が好まれますが、その分床にはロングスパンでの構造・耐火性能が求められます。そこで、サイノスデッキ合成スラブはマンション向けに7mスパン(無梁)の2時間耐火認定を取得しました。加えて、遮音性能についても従来RCスラブと同等であることを確認しています。
デッキプレートの材質は、耐久性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を使用しています。高湿・結露などの厳しい居住環境下においても優れた耐久性を有している高耐食性めっき鋼板「スーパーダイマ®」もラインナップしております。SDGsの実現に向け、建物に求められている長寿命化ニーズにもお応えします。
(「スーパーダイマ」は日本製鉄株式会社の高耐食性めっき鋼板の商品名です。)


マンションやホテルなど、高い居住性能が要求されるRC造の床スラブとして最適なデッキプレート工法が誕生しました。建設現場での働き方改革が進む中、建築現場での施工性向上に寄与するデッキ合成スラブ工法「e-works+RCサイノス」として、人手不足改善や施工費削減に貢献いたします。
日鉄建材は、今後もユーザーの声に応えるよう新たな技術・商品開発を進め、建築業界の発展に貢献してまいります。


図1 サイノスデッキ合成スラブ


図2 e-works+RCサイノスの特長




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【本件に関するお問い合わせ先】 
   日鉄建材株式会社 建築技術部 商品技術室  
   TEL:03-6625-6150